跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
「桃は俺の全てをわかってくれて…」


「ゴメンなさい・・・和也」


「・・・」


和也は私の袖から手を離した。


和也は肩を落として、項垂れる。



私はそんな和也を一人置いて、エントランスの受付席に戻った。


和也はいつも、私を花のように優しく包んでくれた。


でも、舞子さんような、和也の華道の世界を熟知している人の方が、相応しい…

500年の伝統を和也と共に継承していけるのはきっと、舞子さんのような人だ。

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