黒の森と、赤の……。/ ■恋愛シミュレーションゲーム□
 
…おいおい…それって本気な話しなのかよ小町屋…?(´д`)


いくら鈍感スキルLv3の俺だって、さすがに今のはわかった。

というか、今の小町屋と委員長のやり取りを見れば、誰でもわかる。


…ふむふむ。

小町屋は今まで『司くん好き好き(熱)』だと思っていたが、『俺のことも好き好き(烈)』だったのかなるほど…。(´ω`//)


今まで小町屋のことなんて大して気にも止めていなかった俺だが、そんなことを言われたら満更でもない。


…それに小町屋も、黙ってれば何気にかわいいし…。

そしておまけに、俺はクラスの女子にも人気がある…と。

ふむふむ////(*´ω`*)


今しがた委員長によってもたらされた情報に、思わずにやにやしてしまう俺。

目の前の会話なんて、完全にどこ吹く風だ。

そんな有頂天な俺に、窓際席から的確なツッコミが入った。


「七夜くん!
その顔、だらしないよっ」


ツッコミが入ったほうを見れば、祐也が怒ったような顔をして俺を睨んでいる。

…が、怒った顔までかわいらしく見えるので、効果は0だ。(´∀`)


…というか、祐也がこんな怒った表情をするなんて、本当に珍しい。

いや、珍しいというよりも、4月に転校してきて以来、初めて見た。


「どした祐也?
なんでそんなに怒ってる?」

思わず俺がそう聞くと、祐也は、

「べっ、べつに、怒ってなんかないよっ…!」

そう言って、頬を少しだけ膨らせたままうつむいてしまった。


…いやいやいやいや。

確実に怒っとるんですけれども…。(´ω`;)


すると無神経な夏樹が、俺の心中ツッコミに答えるように口を開いた。


「単なる嫉妬やな」


それを聞いた祐也が、慌ててバッと顔を上げる。

そしてシートから若干腰を浮かし、今度は真っ赤になりながら、夏樹と俺のほうに身を乗り出す。


「ち、ちがっ…!!
嫉妬なんかじゃ…!
た、ただっ、…七夜くんが!
…そ、その…他の女の人たちに…取られちゃいそうな気がして……」


祐也がそこまで言いかけた、


その時──。


<祐也好感度、+1>


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