続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
全く集中できないまま台本を眺めていたら、いつのまにか私たちの順番になっていて、カメラとインタビューする人が楽屋に入ってきていた。

インタビューが始まったら、さっきの気まずい雰囲気が嘘みたいに私にも話をふるし、カメラに向かって愛嬌を振りまくソンミン。

さすがにソンミンはプロだ...って私もプロなんだから感心してる場合じゃなかった。


「Miracleのみなさんは大変仲が良いですけど、実際のところどうなんですか?
あれだけ仲が良かったら、付き合ってたりする人もいるんじゃないですか?」


今までのバレンタインの思い出や好みのタイプを聞かれた後に、お決まりの質問。

この手の質問の後にソンミンと気まずくなったので、少し嫌な気分になるけど、仕事だから仕方ない。


「ないですねー。家族みたいなものです。」


「メンバーとは、お互いに知りすぎててありえないです。」


ソンミンに続いて、私もやんわりと否定した。

というかいつも思うけど、実際に付き合ってたとしても、はい!付き合ってます!って答える人はいないんじゃないかな。

事務所的に。
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