続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「ソンミン兄、そちらの調子はどうですか?」


「ごめん、失敗しちゃった......」


それぞれに与えられた任務の成功を確認するために、隣にいるソンミン兄に小声で聞く。

俺とヒデ兄に与えられた任務はヨンウン兄のご機嫌とり、ソンミン兄はリーダーで、カスミ姉はメイリン姉担当だ。

ソンミン兄とはカラオケの一件がバレた後も、特に気まずくなったということはない。

というか、二人で話す約束をしていたのだけれど、あんな事件があったので、どさくさに紛れて怒られずにすんだ。

そう思っているのは俺だけで、ソンミン兄は三年前のことも覚えているような人なので、今回のことが解決した後に怒られるかもしれないけど。

そんな後のことよりも、まずは目の前のことをみんなで協力して解決しなければいけない。


「なにやってるんですか。
俺たちは成功しましたよ。
猫の写真見せたら一発でした。
まあ多少機嫌が良くなっただけで、核心をついた話はできてないですけど」


「そんなこと言ったって......。
じゃあ前の彼女の写真見せたら良かった?」


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