”キレイ”な愛


立て続けにイベントがあったのは有難かった。

クリスマスシーズンに入ると、西園寺が寄付や運営している団体のイベントに祖父と共に回った。

年末と年始は西園寺の仕来たりを徹底的に叩き込まれ、親族たちの前に正月の行
事をなんとか乗り切った。

初めての事ばかりに忙殺され、思い出すことが無くて心は休まった。

本当なら綺樹と切れた今、西園寺に留まる意味は無い。

でも祖父は唯一の肉親だった。

祖父他人に自分の事を紹介する嬉しそうな様子を見ていると、去る気になれなかった。

その夜はやっとイベントも一段落をして、屋敷に来ていた従弟の成介と祖父とで談笑をしていた。
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