Un chat du bonheur
「…同じだ」


ややあって、そう呟いたのはリュックだった。


「俺も、レアが好き」

はにかんだように微笑んだリュックに、レアは駆け寄った。カップをテーブルに置くと、その首に腕を回す。
今度は不安からくる涙ではなかった。暖かい、心が満ちていく涙が頬を伝う。

「ごめんなさい…ごめんね、リュック…」

「なんで?」

落ち着いた声音で問いかけられることが心地よい。

「なんでも」

微笑んで答えると、彼も笑った。
それが幸せで、レアは瞳を閉じた。

こうやって傷ついて、傷つけながら歩んでいく。

出会えてよかったと、心から思う。


もうこの手を離さないと、レアは誓った。








それは、レアとリュックが「二人」になった日。







act.2 end





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