幼なじみと付き合った場合。
「伊織、出発まで自由行動だろ。近くにコンビニあったから、そこ行こーぜ」



上月に誘われ、俺はコンビニに行くことにした。



行く途中で……



見たくないものを見てしまった。










民宿の数メートル先に橋がかかっていて、そこに立つジャージ姿の生徒がふたり見える。




それは……俺が見間違うはずもなく、彩花の姿と



そのとなりは……きっと、朝野。



今までずっと俺の指定席だった場所に、朝野がいる……。







悔しくて、俺が視線を逸らしたとたん……横にいた上月も、ふたりの姿に気がついた。



「お~、さっそくじゃん。やるね~、お前の元カノ。伊織もさ~、邪魔しねぇでさっさとくっつけてやりゃよかったんだよ。

あんな女、追いかける価値もねーと思うけど?」



上月は呆れたように俺を見ると、ハハッと笑ってる。




俺はなにも言わずに、そのままコンビニへ向かった。



< 1,139 / 1,432 >

この作品をシェア

pagetop