幼なじみと付き合った場合。
「おう」



「そうなんだ……伊織くんがなに考えてるのか、わかんない……」



「そうか?」



「うん……彩花ちゃんのこと、好きなんだよね?なのにどうして……」



「好きだから……かな」



「……へぇ」



「引きうけてくれて助かる。俺とアイツの事情に詳しいのって、お前ぐらいだし」



「まぁ、いいよ。そんなことぐらいなら」



「サンキュー、助かる。

もし……お前の母ちゃんが俺に会いたいっつってんなら、また行ってやってもいーぜ?」



「ホントに……?ありがとう……じゃあ、あたし行くね」




松本は俺に笑ってみせて、そのまますぐにさっきいた場所へと戻っていった。








きっと…



いつか、俺の手にすることができるなら…




俺は、彩花の気持ちが変わるまで…



じっくり待ってみようと思う。





今まで15年待ったんだから、長いのなんて苦にならない。




今度は……



かなり長期戦になりそうだ。




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