幼なじみと付き合った場合。
「あたしもね、なんでそんなこと頼むわけ?って不思議だった…。

だけど、越野さんが好きだから…って言ってたよ。

越野さん、迷ってたもんね。だから、伊織くんの方から身を引いたんだよ…」


「…………」


あたしはもう、なにも言えなくなってしまった。


あたしの知らないところで、伊織がそんなことを松本さんに頼んでたなんて…。





「だけど引き受けたものの…なんか嫌だなって思って…。

あたしは、伊織くんのことも、選んでもらえるように話したつもりだったけど…。

越野さんは、朝野くんを選んだんだよね」


そう言って、松本さんは少し俯く。


「…あのときは、ホントにどうしたらいいかわからなくて。

だけど松本さんのおかげで…。あたし、これでよかったと思ってる。だからもう…いいの」


「そっかぁー。そうだよね。伊織くんも、今はもう越野さんのこと、吹っ切れたみたいだし。

最近ね、ウチにたまに遊びに来てくれるんだよ。まぁ、目的はお母さんのご飯なんだけど。

すっごく好評で、越野さんもまたウチに遊びに来てね」


あたしの知らない伊織のことを、松本さんから聞くのは、すごく不思議な気分。






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