幼なじみと付き合った場合。
……彩花が、コクられ慣れてなくて助かった。



どうも彩花は、自分を想ってくれてるっていう設定に弱いらしい。



「あたしを見て……ドキドキ……?全然わかんなかった……」



「するよ……今だって、心臓破裂しそー……」



そっと彩花の手を取り、俺の胸へあてる。







触った瞬間は最初はビクッとしてたけど、次第に手のひらに集中して俺の鼓動を感じてる。



「……ホントだ……すごい。めちゃくちゃドキドキしてる……」



「好きな女、前にして……平気でいられねーって。

だけど、平気なフリしなきゃ、気持ちに押しつぶされそうだから、平気なフリしてんだよ……」



「伊織……」




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