☆咲川さんの恋愛事情☆
う…うぁああああ!!
は…恥ずかしすぎる!
初っぱなからこんな羞恥をさらすなんて…!
もう…男子のこともあるし、不登校しちゃおうかな!?
(いやいや。じゃあなんでこの学校来たんだ)
本気でそんなことを考えながら、適当に自己紹介を済ませたときだった。
「……ん…」
「…え?」
あたしの左で、なにかがモゾモゾと動いた。
そして、ゆっくりと上体を起こしてくる。
「………よく寝た…」
“それ”は、そうポツリと呟いた。
いや、“それ”って言うのは失礼かもしれない。
“それ”じゃなくて…
“彼”だ。