☆咲川さんの恋愛事情☆
そう思ったとき、調度電車が来た。
「おっ!調度いい時間に着いたんだな、俺ら」
そう言って、竜也は電車に乗り込んだ。
俺もあとに続く。
「あっ!ヤバい!電車行っちゃうよ」
当然、遅れた人達は駆けてやってくる。
もうすぐ扉が閉まる──という時だった。
「はあっはあっ…」
見慣れた黒髪が、なびいていた。
「…あ…。夏希ちゃん…」
竜也がそう、ぽつりとつぶやいた。
扉が閉まったとき、
彼女と目があった。