☆咲川さんの恋愛事情☆
「はぁ……」
思わず、ため息をついてしまった。
…だって…ねえ?
未知の生物(男子)と一緒に行くんだよ?
緊張しまくりですわっ!!
「どうした?ありさ。幸せが逃げるよ?」
「ぅひゃあっ!!」
突然、後ろから聞こえてきたのは、唯一知る…男の子の声。
「こっ…越谷…くん」
「おはよう、ありさ。今日もガッチガチだね」
「ガッチガチ…ですか」
そりゃあ、緊張しますもの!
「ため息なんかついちゃって…。そんなに心配?」
「…う…ん。」
「……ありさ…。もっと楽しいこと考えようよ」
「楽しいこと…?」
そう言うと越谷くんは、あたしの手を引いた。
「男女問わず、新しい友達ができるかもしれない…ってさ」
あたしは突然のことに、頭がついていかなかった。