matricaria
クラス替えをしてからの高校生活は楽しかった。

休み時間も移動教室も、体育の時間も。

友達と一緒にいることが楽しくて、その場だけの愛想笑いじゃない会話が嬉しかった。

お昼休みは采音と、水香ちゃんと冬目と。

それからもうひとり、冬目と仲良しの新しい友達。

花波(かなみ)ちゃんと。

水香ちゃんが波ちゃんと呼んでいたから、わたしもそう呼んでいた。

明るくて面白くて、なんか不思議な人だなぁ、というのが第一印象だった。

波ちゃんの周りにいる人はみんな笑っていて、人気者ってこういう人のことをいうんだろうなと思った。

人見知りで、周りに引っ張ってもらうだけの「自分」がないわたしとは、正反対な人。

自分にないものをたくさん持っていた波ちゃんに惹かれて、いつからかわたしは波ちゃんを意識するようになっていた。
< 4 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop