片恋い想い。





「帰る」



「は?」



席を立って帰った



幸い、誰も追いかけて来なかった



もう8時半過ぎてるから、景色は夜の街に変わってる



早く帰ろう…




「はぁ…疲れちゃった…」



なんか泣きたくなってきた



気づけば涙がとめどなく溢れ出る



高橋が分からない…



好きよりも苦しい気持ちで今は胸がいっぱい



その時、左のポケットにある携帯がなる



『梨菜?今どこにいんの?おばさんが心配して…梨菜?』



『篤也…』



『今どこ?』



携帯を閉じて、その場から動かずにいると20分ぐらいして篤也がやって来た



誰でもいいからぞばにいてほしくて篤也にすがりついた




「なんで…泣いてんの?」



「……」



「はあ、どうせ陵関係だろ?」



「なんで分かんのよ~!」



「何年一緒にいると思ってんだよっ!」




そう言いながら私を抱きしめた篤也の腕は暖かった






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