片恋い想い。

優しさ










制服を着たままベッドへダイブした





海でたくさん泣いたのに、思い出せばまた泣けてくる…




私は、高橋が好き




扉の開く音がして振り返ると篤也が入ってきたのが分かった




篤也には…知られたくない




そんな思いで、枕を抱きしめる





「…陵となんかあった?」




「…べ、別に…」




やっぱり聞いてきた!




気づかれるのは時間の問題だ




ベットの端に体重がかかる音




篤也、座ってる…




「…喧嘩でもした?」




喧嘩か…





どうせなら喧嘩の方が良かった




「…告白…したんだ…。そしたらね…妹みたいなもんだって…。振られちゃったんだ…」




あははって笑って私




何笑ってんだ…




本当は悲しくてたまんないのにさ




「…なあ、梨菜」




「ん?」




「俺はお前のこと好きだから」





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