片恋い想い。




 *陵 side*



わかんねーよ



篤也の言ったことは十分 自分でも理解してるつもり



だけど…そんな簡単じゃない



梨菜のことは…たぶん好きだ



告られたときすげー嬉しかった



なのに、向き合おうとせずに俺は“妹”って肩書きを作って逃げ出した



自分からも、彼奴からも



それが精一杯だったんだ



「あのさ、何に苛々してんのか分かんないけど…たくさん悩め♪んで、答えを見つけろ。自分が昔を振り返って後悔しない答えをさ」



「……」



「…彼奴はたぶん、お前を待ってるから」


「なんで知ってんだよ…」



「うーん…男の感?」



「馬鹿だろ…」



「ちげー、天才♪」



なんか久しぶりに笑った気がする




篤也…和樹…まぢありがとな






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