猫が好き!


 黙って見つめていると、シンヤが少し首を傾げて不安そうに見つめ返した。
 だから、この目に弱い。


「オレじゃ、イヤ?」


 真純はシンヤの首に腕を回してしがみついた。


「シンヤじゃなきゃ、イヤ」
「やったぁ。やっぱり、好き。真純が大好き」


 嬉しそうな声を上げて、シンヤは抱きしめ返す。
 しばらくそのまま転げ回った後、シンヤは真純の上で身体を少し浮かせた。


「雪だるまは今度ね」


 真純の返事を待たずに、シンヤはいきなり口づけた。
 次第に熱を帯びてくる口づけに真純もやっぱりシンヤが好きだと確信する。

 雪だるまは諦めよう。
 どうせこの熱で雪も溶けてしまうから。

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