猫が好き!


 さすがにシンヤもビクリと身体を震わせ、一気に目を見開く。
 しかしすぐに、不愉快そうに顔をしかめながら「うーん」と唸って目を閉じた。

 真純はもう一度わめく。


「寝るな、起きろ!」


 するとシンヤは、長い腕を伸ばして、真純の背中に回し、自分の方に引き寄せた。


「わっ……!」


 バランスを崩した真純は、慌ててベッドに両手をつく。
 危うくシンヤの上に倒れ込むところだった。

 目の前のシンヤが、目を閉じたまま、不機嫌そうにつぶやく。


「やだ。まだ眠い」


 そしてシンヤは、更に真純を引き寄せようとする。

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