君に告げよう

ジャケットのポケットから、僕は、白濁色の粉末の入った小さな瓶を取り出した。

永輝くんと柚羽さん、二人の骨。


以前、晶に頼んでおいた、柚羽さんと一番親しい友達さがし。

予想以上に早く晶は探し出してくれて、しかもその人は、柚羽さんとは大親友の柳諒子というヤツだった。



『……柚羽の……骨?』



見知らぬ男がいきなりそう言ってきたら、警戒するに決まっている。

そう思った僕は、事前に、永輝くんの従兄弟であることを話しておいた。


柳諒子は、柚羽さんと同じ大学でもあり、バイト先も同じだったから、永輝くんのこともよく知っていた。

柚羽さんの突然の死、そして同じ日に死んでしまった永輝くんのこと。

いまだに混乱している様子で、落ち着いて物事を語っている僕が、まるで冷徹な人間のようにも思えた。


柳諒子は困惑したように僕の申し出を受け入れると、しばらく経ったある日、柚羽さんの骨を僕に託してくれた。


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