海の花は雪
「ちなみに高田さん、ちゃんと生きていますよね?」

フリーズした山形さんを無視して、修子ちゃんが自分にたずねた。

「あ、うん大丈夫…気を失っているだけだから…」

「そうですか〜では、つもる話もありますが行きましょうか、皆さん」

「へ…どこに?」

「もちろん学校へ帰るんですよ〜あ〜シャワーが浴びたいですね〜…高田さん、起きて下さい。申し訳ありませんが、合宿所のシャワールームを開けてもらえますかね〜?」

…修子ちゃん…このシチュエーションで、その緊張感のないセリフはちょっと…

オレ達、二人とも死んだと思ってたんだよ?ついさっきまで…

「…は…い…分かりました…合宿所ですね…ちょっとお待ち下さい…」

寝ぼけているのか、高田さんが職務モードで会話に答えた。

「ありがとうございます、高田さん」

「いえ…先生…え?」

高田さんは、ようやく誰と話しているのかに気づいて、ゆっくり起き上がると修子ちゃんを見た。
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