海辺で恋するシンデレラ
波瑠さん、仕事を抜けて来てくれたのかな。
大変なのに、こんな田舎まで来て疲れただろうなぁ。
「あら?お忙しいのに、わざわざすみません。何もお構い出来ませんで。」
「とんでもない。お会い出来て、嬉しかったです。また、近々ゆっくりおじゃまさせて頂きますので。」
「ほら、海桜も一緒に帰りなさい。」
え?私も、帰るの??
お母さんに背中を押される様に、和室を追い出される。
なんで、そうなるのぉ~。
有無を言わさず、私は波瑠さんの運転してきた車に乗せられてしまった。
「お母さん。また来るから。」
助手席から、声を掛け手を握った。
お母さんは嬉しそうに、うんうんと何度も頷き笑顔を浮かべていた。
「では、失礼します。お身体、大切にして下さいね。」
「はい。娘を、海桜をよろしくお願いします。」
お母さんは、私達の車が見えなくなるまで
手を振って見送っていた。