海辺で恋するシンデレラ
亜紀さんは、フワフワの柔らかそうなマロンブラウンの髪を
胸まで伸ばし、毛先だけ巻いている。
私と違って、ばっちり化粧をして大人の女って感じだ。
「ねぇ、亜紀さん。私ってなんで柊司さんと付き合ってたんだろう・・・」
「え、そりゃぁ。好きだからでしょ?」
屈託のない笑顔でいった。
「そうなのかなぁ・・・彼、すぐ身体の関係を求めるの。それが嫌で、堪らないの。」
「なら、分かれちゃえば?あー、ほら藤堂さんって人は?」
藤堂さん?なんで彼の名前、知ってるんだろう・・・
ていうか、藤堂さんには私なんか相応しくない。
とても素敵な人だもの――――
「なに、落ち込んでるのよ。あ、いいこと思いついた。」
そういう亜紀さんに連れて来られたのは、私達が卒業したという高校だった。