デキちゃってない結婚
「ご飯食べに行きませんか、おごりますよ」

 真理子は行きたくはなかった、しかしお腹が鳴っては言い訳も出来ない。仕方なく真理子は「はい」と可愛げに応えた。

 酒井に居酒屋でいいか訊かれたので、何となく嫌なことのあった真理子は急に飲みたくなりOKした。

 駅の近くの安さが売りの居酒屋に二人は入り二人ともビールを頼んだ。酒井がコートと言うので、コートを渡すとハンガーにかけてくれた。普通の事だが、真理子は酒井が凄くキッチリした人間なんだと、やっと気付いた。

 ビールが来ると二人で乾杯した、酒井とは話しが合わない気がしていたが、意外にも共通の話しが沢山あった。

 まずはよく見るテレビが同じだった。それに出てくるタレントの話しで盛り上がり、好きな異性の芸能人の話しになった。真理子は敢えて金子美月とは言わず、違う芸能人の名前を言った。酒井は人気モデルの名前を言ったので真理子は意外に思った。酒井ならもっと落ち着いた女優さんを言うと思っていたからだ。

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