お姫様は王子様を演じてる
ぐちゃぐちゃといろいろ考えていると…フワッといい匂いがして、肩にコツンと何かが寄り掛かってきた。
首の辺りにサラサラしたものがあたって妙にくすぐったい。
状況的に予測できることは一つ…けどそうでないことを願いたい。
体を硬直させたまま、横目でチラリと肩の辺りを見ると。
……ああ、やっぱり。
伏せられた目を飾る長い睫毛がすぐ近くに見えて…サラサラの黒髪が風になびいて私の首をくすぐる。
「……勘弁してください」
…―――思わず泣きそうな声になりながら呟いた。
