お姫様は王子様を演じてる



「いや…やだとか言わないでください。
お願いだから来てくださいって」



私の再度の懇願にも悠斗はまったくと言っていいほどいい顔をしない。



「頼みかたがムカつくし…僕もう眠い」



……足さえ自由に動けば殴ってやりたい。



澪とは違う意味で。



『くあっ』と大きく欠伸をしながら、去ろうとする悠斗を慌てて大声で呼び止める。



「ごめんなさいー!!
何でもするからお願いしますーっ」



それを聞いた悠斗はにんまり笑いながら目を輝かせてた。



「何でも……?」



「えっ……まぁ、できることなら…」



フフッと鼻で笑いながら悠斗はやっと近づいて来る。


「……で?
僕は何すればいいの?」


後が怖いけれど背に腹は変えられない。



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