龍奇譚-彼の想い-





それは、威嚇のつもりなのだろうが、どこか間抜けに見える。



まるで、猫がフシューと威嚇するかのようで。



峰は狐だけど。





「幻(ゲン)」



そんな事を思っている間に司がそう唱えた。



札が輝きを放ち、洞窟の中を白い光が包み込んだ。



眩むほどの光に咄嗟に目を瞑る。





途端、空気を揺るがすほどの霊力が放たれた。





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