正の数【せいのかず】
体育祭の前の日

「今日も結局、練習は
うまくいかなかったなー」部屋で一人呟いていると
聞いた事も無い着信音が流れた

「誰だ…?非通知?」
俺が出るとそれは純だった

「おれおれ!ねね、今コンビ二来れる!?」
「行けるけど?」
「俺さ…ノート買いたくて!」
「一人で選べよ」
「それが…!」ぷっぷっぷー
電話は途切れてしまったが
俺はとりあえずコンビ二向かった
純が階段のところで待っている
「遅い!」
「ごめん、ごめん!」
「ノート選べねーんだよー」
「はぁ?」
どうやらいっぱい種類があるようだ
しかも、コンビニじゃなくて「東友」で
スーパーマーケットだった

「お前は女子か!」
「ほら、明日体育祭じゃん?」
「お…おう」
「だから!ノートを皆にくばるんだ!」
「全員分買うのか!?」
「うん!」

これじゃあ選べねーよな
「早く選ぼうぜ!」
「おー!」

そう言って帰ってきたのは
夜中の1時
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