Only You
 すっかり戻った私達の関係に私は心から安堵して、綾人のキスを受けながら眠ってしまった。
 悲しい夢を見なくなったのは綾人のおかげだった。
 だからこの日に見た夢も、すごく素敵な夢だった気がする。
 目覚めたとたんに内容は忘れてしまったんだけど、幸せな余韻が残っていた。

 隣で眠る綾人の寝顔にふっと手をかけてそのまましばらく感触を確かめた。
 本当にいてくれてる。
 彼が、私の隣にずっといてくれるんだ。
 それを再確認して、私は幸せすぎてまた涙が溢れていた。
 こんなに泣いてるところ、綾人には見せられないから、彼が起きる前に涙を止めないと。

 また綾人と幸せな暮らしを始められる。
 平凡で何て事のない風景が全て輝いて見えたあの日々に戻れる。

 雨上がりに私を背中に乗せて歩いてくれた綾人を思い出して、思わず笑顔がこぼれる。
 あの日から、私はあなたに完全に心を奪われてた。
 好きな人から「可愛いね」って言われたのは生まれて初めてだったから、忘れられない思い出だよ。

 愛する人から愛される。

 ただそれだけで、本当に幸せなんだね。

 私の愛する人は、綾人……あなただけ。

Only You END
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