君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
「……うん」



「七尾さんが、きっとプリン作ってくれてるわ。食べてきなさい」



「七尾さん、いなかった」



「あら、そう。お買い物にでも行ってるのかしらね?」







お手伝いの七尾さんが、家の中にいなかったことを伝えると、母さんは熱のせいか顔を真っ赤にして俺の頭を撫でた。







「雅は、私みたいになっちゃ駄目よ?」



「母さんみたい、って……?」



「……本当の自分を、隠して生きてちゃ、駄目なの」





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