君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
志保ちゃんの腕を俯きながら掴み、声を絞り出すと頭上から明るく高い声が聞こえた。







「そう来なくっちゃ!」



「……え?」



「これ新品なのよね。杏奈ちゃんに似合うと思って」







顔を上げ、ポカンとしている私の首に手を回し、



ペンダントをつける志保ちゃんからは、爽やかな香水の香りがした。





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