龍太郎一味のご無体な学園生活
その傍らで。

「……」

無言のまま立つのはリグニア。

動じていないように見える誠一郎だが、その背中の『ヴィジョン』がザワザワと蠢いているのが見て取れた。

「あの…誠一郎君」

日音子が、そっと誠一郎の袖を摘まむ。

「『早まった事はしないでね』…?」

「……」

その言葉に、誠一郎は何の返答もしなかった。

< 1,329 / 2,031 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop