龍太郎一味のご無体な学園生活
「じゃあ…もういいよな…」

天井を見上げたままの龍太郎の手が。

『!!』

ベッドの上にあった小夜の小さな手を握る。

「小夜…随分待たせたんで言い辛いんだけどよ…」

柄にもなく、龍太郎の顔が赤かった。

「俺と付き合ってくれねぇか…もう遅いか?」

『…………!』

普段から一切声を発しない、それでも表情だけで会話の出来る小夜。

そんな彼女が表情に浮かべたのは、これ以上ないほどに分かり易い『幸福』だった。

< 1,879 / 2,031 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop