龍太郎一味のご無体な学園生活
意外にもブラック・ドッグが向かい始めたのは、天神学園の敷地外だった。

学園の校門を抜け、どんどん遠ざかっていく。

「学園の生徒の物じゃなかったんでしょうか?」

首を傾げる拓斗。

「いや、まだ分からんぞ。生徒の自宅へと向かっているのかもしれん」

自分の予想を告げるウェスタ。

ブラック・ドッグは完璧に匂いを嗅ぎ当てたようで、迷いなく走る。

彼の嗅覚は確かだ。

万が一にも間違える事など有り得ない。

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