【完結】キスからはじまる恋。
「じゃあさ、もしよかったら、オレと付き合っ……」
「オレの女になんか用?」
気がついたらもう、足は備品管理室に踏み込んでいて、アイツの肩を抱いてそう言っていた。
「えっ……?ちょ、なんでいるの!?」
アイツの肩を抱きながら、男の方に目を向ける。
「え?佐倉さん、彼氏いないって言ってなかった?」
「えっ、本当にいなっ……「悪いけど、コイツ俺のだから」
俺は、彩音の言葉をさえぎってそう告げた。
この男に、妙にライバル心を燃やしてるオレって……。
「そ、そうだったんだ。邪魔してごめん……!」
そう伝えると男は、慌てて備品管理室から出ていった。
「ちょ、ちょっとアンタ!!一体、どういうつもり……!?」
彩音はオレの腕から離れてそう言った。
その目はすごく拒絶するような目だった。