悪魔の襲撃ー原発による苦しみー
私の家には、祖父、父、叔母、私の車が入るくらいの大きな車庫があります。

その日は、父、叔母は仕事で朝から車はなく、祖父は私と入れ違いで原町の銀行に用があると言い、外出。そのため、私の車しかしなく車庫の中で悠々と車の外装を拭き掃除をしていました。

そんな時です。車掃除をしにでる前に茶の間の時計が、14時30分だったので、多分にして14時40分位だっと思います。

トタン屋根で出来ている車庫が微かに『カタカタカタ』とごく小さな音が辺りに響き、直感的に地震だと気付いたので、ゆっくり車庫の中から外へ体を移動させました。

当時、頻繁に小さな地震は何度も起きていたので、小さな揺れでも敏感に感じとるようになっていました。
そして危機管理も強く思うようになっており、建物の中にいる時は入り口確保後頭部を守る方法、外にいるときは、建物が倒壊しても巻き込まれない範囲まで下がる事を、常に頭の中に入れていました。

その為、不思議と慌てる事なく建物が全体的に見渡せる場所まで下がることができました。

それから直ぐです。
ゆっくり、足元が左右に揺れ動く感覚が広がって来たのは。

その時の感じを表現するなら、地面に立って居るにも関わらず建物と一緒に少し強めの水面に
足をつかせて、波と一緒に漂っているかの様な感じでした。

まだこの段階では差ほど強いモノではないな。と思っていた矢先です。

『ドン!』と言った感じに物凄く地面が下に下がった感じがした直後、足が上下に揺すられているような強い揺れがやって来たのです。
余りの激しさに地面に這い蹲るしかありません。

まるで、怒らせた牛に跨がって、何秒間振り落とされないでいられるかを争う競技者のようなものです。
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