野獣な執事とワンコお嬢様
部屋にいるかと思えば、戻った形跡すらなくて。



ケータイがテーブルに置きっぱなし。



このバカ広い屋敷のどこに隠れたんだよ…。



「お嬢様を見ませんでしたか!?」

「見てませんけど…」

「ありがとう!!」



龍蔵さんの部屋にもいるわけがないし、雪乃さんの寝泊まりしてる部屋にもいない。



いないとは思ったけど、両親の部屋も、タマキさんの部屋も見た。



プールにも、大浴場にもいねぇ…。



「シェフ!!お嬢様を見ませんでしっ…」

「よくわからないんだけど…やけ食いしててね…」



キッチンかよ!!



いつも俺がメシを立って食う隅っこで、ひたすらスイカを食っていた。



泣きながら。



「シェフ、仕事中に申し訳ありませんでした」

「離してよっ!!」

「お部屋に行きますよ、お嬢様」



暴れるもんだから、琴音を担ぎ上げ、琴音の部屋に向かった。



ジタバタ暴れて、逃げようとする。



落としてやろうか…。



< 137 / 500 >

この作品をシェア

pagetop