野獣な執事とワンコお嬢様
触りたかったんだな、俺。



早く琴音が折れねぇのが悪い。



「ヒョウっ…」



キスしまくったせいで上気した顔が、なんだか色っぽく感じて。



やっべぇな。



本気モードのスイッチ入りそう…。



「ねぇっ…」

「発言禁止のはずですが?」

「好きって…言いたかっただけ…。もう喋らない…」



自分で放置したのに、俺の方が苦しかったのかも。



仕事中ってことも忘れて、ひたすら琴音にキスをした。



「休憩っ…」

「そうですね。仕事に取りかかることにします」

「し…ごと…?」

「アレの山と、あのグチャグチャなベッド。お風呂にでも入ってきてください。掃除機もかけたいので」



洗濯物の山を指さすと、琴音は恥ずかしそうに頷いた。



久しぶりに腕が鳴る。



有栖川家の執事、本領発揮だ。



琴音を風呂に追いやり、洗濯開始。



シーツやらカバーを全部外し、新しいのと交換。



窓全開で掃除機をかけ、ついでにいたる所の拭き掃除。



部屋をピカピカにした。



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