野獣な執事とワンコお嬢様
ヒョウがいつの間にか予約してくれてたホテルにチェックイン。



キレイなホテルだぁ…。



高そうだけど大丈夫?



「あたし、お金ないけど…」

「実家のホテルの支店だ。それなりに融通は利く」

「それって…」

「叔父が社長。俺は甥っ子」



ヒョウって、あんまり家族の匂いがしないから。



親戚がいるとか、不思議だな…。



ホテル内のレストランで夜ご飯。



「ヒョウのパパはどうして執事になったの?」

「昔から有栖川財閥とうちの実家が仲良くて、ガキの頃、オヤジが龍馬様の遊び相手だったって話」

「初耳っ!!」

「実家が厳しかったらしいから、たぶん昔からオヤジはあんな感じだったんだと思う」



そうだったのか~。



じゃあ幼なじみなんだね。



パパが絶対の信頼を寄せてる青柳パパは、きっとパパのことを何でも知ってるんだ。



「寂しいか?両親がそばにいなくて」

「ううん、平気。みんな優しくしてくれるもん。お兄ちゃんがいてくれたし」



それに、今はヒョウがいるから。



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