野獣な執事とワンコお嬢様
一刻も早くこのメイド服を脱ぎたいのに。



記念になんて残りたくないので断った。



始まった文化祭では、休むヒマなく飲み物係。



「遅いんだけど!!」

「ご、ごめんなさいっ…」

「そんな簡単なこともできないわけ!?」



女子、怖い…。



そんな時だった。



「いい加減にしなよ、あんたら。見ててイライラする」

「は?何なの、あんた」

「有栖川さんがカワイイからって、ひがんでんじゃないっての。見苦しいんだよ、性格ブス」



この人、同じクラスだ…。



よく学校を休む、美人な人。



いつもひとりでいる、よくわからない女の子…。



「ウザいんですけど。いつもサボるくせに、なんで来たわけ?文化祭なんて休めば良かったんじゃない?」

「あんたに言われる筋合いないから。さっさと運べば?もしかして、そんなこともできないの?」

「マジムカつくっ!!」



突っかかってきたいじめっ子が退散した…。



なんだろ、すっごく嬉しいことが起こったよね…。



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