野獣な執事とワンコお嬢様
朝食を食べた後は学校に向かう。



歩き通学、隣にはヒョウ。



「琴音」

「ん?」

「冬休み…」

「なに?」

「いや、いい。そろそろテストだからな」



なんだ?



ヒョウが煮え切らない気がする…。



「何かあったの?」

「何がだよ」

「冬休みがどうかした?」

「冬休み、楽しみか?」

「うん!!クリスマスだし、新しい年も迎えるし!!今年はヒョウがいるから寂しくないしね~」



毎年、何もなくすぎていたイベントも、ヒョウのおかげでワクワクしちゃう。



「みんなでパーティってのもいいよね!!」

「そうだな…」



苦笑いのヒョウに不信感が募る。



なんだかモヤモヤするなぁ~…。



そのモヤモヤは日を追うごとに大きくなって行った。



仕事中にフラッと消えることが増え、夜はあたしが完全に寝付いてからじゃないと部屋に来ない。



朝もヒョウの方が早く起きるから、一緒に寝た感覚もなくて。



距離を置かれてるというか、隠し事をされてるというか…。



そんな気分。



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