野獣な執事とワンコお嬢様
だけど本人に聞いても何もないと言うし。



どうしよう、困ったなぁ~…。



あっ!!



ヒョウが夕食の準備をしに行ってすぐ、アゲハを呼び出した。



「ヒョウが何か隠してると思うんだけど」

「兄ちゃんが…?琴音に対する愛情は異常なくらいあると思うけど」

「違うの。好きな人できちゃったりしたのかも…」



あたしのこと、いらなくなっちゃったのかな…。



でもそしたら言うよね?



ヒョウ、ごめんなさい。



生活感のないヒョウの部屋。



何かつかめるとしたら、このパソコン。



電源を入れ、起動するのを待った。



もうすぐヒョウの秘密が暴かれる気がしてドキドキしてきて。



「ぱ、パスワード…?」

「何をなされてるんです?お嬢様」

「ヒョウっ…」

「わたくしのパソコンに何かご用でも?」

「し、調べ物があってちょっと借りようかと…」

「言ってくださればいいのに。少しお待ちくださいね」



カタカタッとパスワードを打ち込まれ、あたしが見たこともない画面が現れた。



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