野獣な執事とワンコお嬢様
お兄ちゃんも雪乃さんもいない静かな家で、アゲハと仲良くテレビを見た。



「あんなに好かれてるんだから付き合えばいいじゃん」

「ヤダよ。俺、いつまでも日本にいれないもん」

「そっか…」

「ダディーはやりたいことが見つかったらやればいいって言ってくれたけどさ」



そうだよね。



アゲハはまだ若いもん。



「俺はダディーの役に立てたらそれでいいんだ」

「どうして?」

「恩人だから。今、笑ってられるのも、楽しい気分になれるのも。暗い世界でしか生きたことなかった俺には、最高に幸せなんだよ」



アゲハって、あたしが思っていたよりも大人だったのかも。



過去はよく知らないけど、アゲハには今を楽しんでもらいたい。



「うわっ、シズナからメール来た…」

「なんて?」

「『今日逃げた代償は大きいからね』って、ハートマークが揺れてます…」

「あははっ!!」



ヒョウがいなくても、ちゃんと笑えてるからね!!



来年は少し、大人になる!!



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