野獣な執事とワンコお嬢様
そんなに疲れた顔をしているだろうか…。



次々に仕事を取り上げられ、やることがなくなりキッチンへ。



「おはよう、青柳くん」

「おはようございます、シェフ」

「体調は大丈夫かい?」

「えぇ、ゆっくり眠れましたから。仕事がなくなってしまって…」

「庭の植木に水でもやってきたら?」

「そうします」



シェフに言われて庭に出ると、アゲハが植木に水をまいていた。



また仕事がなくなった…。



「なにをしてるんです?」

「兄ちゃん、最近働きすぎだから代わりに水やり」

「疲れてませんよ」

「ネクタイ曲がってるよ~。それに、クマできてる」

「ネクタっ…」

「屋敷のことは俺たちに任せなって。兄ちゃんは琴音付きの執事なんだし」

「しかし家のこともやらなければ…」

「実は、ダディから言われてるんだよね。兄ちゃんにムリさせるなって」

「総統括が…?」

「一応親だから?仕事も始めた兄ちゃんが心配なんじゃない?」



親父が俺を心配…。



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