野獣な執事とワンコお嬢様
理時の面接の日程を組み、やっと一段落した俺は余裕ができた。



なのに琴音は昨日からいない。



『お嬢様の様子を報告しろ』



同行してるアゲハにそう送ると、しばらくしてから電話が来た。



「順調だよ~」

「そうか」

「明日帰るんだし、そんなに心配しなくても大丈夫」

「なにかあったらお前の責任だしな」

「ソレを言わないでよ…。プレッシャーハンパない…」

「じゃ、夜は電話しろって伝えとけ」

「はぁい」



よかった。



琴音になにかあったら、今すぐ飛んでいく勢い。



お前を守るのは俺の仕事だからな。



しばらくして、有栖川家に帰宅。



琴音もいないから、することがない。



仕事もなくなったしな…。



龍蔵さんは深夜帰りだろうし…。



「タマキさん、なんか仕事をいただけますかね?」

「なんだ、お前。珍しくヒマなのか」

「ヒマです」

「休めばいいだろ」

「休むことが苦手みたいです…」



何かしてないと落ち着かない。



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