野獣な執事とワンコお嬢様
ヒョウは大盛りのカレーをビックリするほど早く食べ終えた。



「早すぎない?」

「そうか?職業病じゃねぇか?」

「いつもはどうやって…」

「食ってねぇよ。お前の世話で手一杯だからな」

「ウソでしょ!?」

「さぁ?」



朝も夜も食べてないの?



休みの日はお昼も!?



えっ、ウソだよね?



「執事なんかやめたらいいじゃん…」

「俺がイヤって意味か?」

「そんなこと言ってないよ…」

「じゃあどんな意味だよ」

「べつにヒョウがやらなくたって…」

「帰る」

「えっ!?まだ食べてないよ!?」

「うるせぇ。帰るって言ってんだよ」



あたし、なんか間違った?



相当怒らせたようで、ヒョウはそのまま口をきいてくれなかった。



家に帰ると、さっき買った服が届いていて。



いつもならすぐにそばに来るはずのヒョウの姿がどこにもない…。



お部屋…かな?



初めて向かったヒョウの部屋。



あたしの部屋は2階で、ヒョウの部屋は1階の端にある。



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