家元の寵愛≪壱≫


「俺は嬉しかったけどなぁ~俺の為にオシャレしたって聞いて」

「ッ!!////もう……何が言いたいんですか?////」


ゆのは真っ赤な顔を両手で覆った。

フッ……マジで可愛すぎだろ。

ますます苛めたくなるって。

……そんな顏されたら。


俺は生肌が露出している太腿に

そっと頬を寄せて……。


「膝枕……して?」

「えっ?!!////////」

「……な?」


強請るように誘い込む。

俺はゆのの隣りに座って

ゆっくり、彼女の膝に頭を預けた。


赤い頬に手を添えながら

恥かしそうに俺を見下ろすゆの。


ヤバい……この角度、絶景ポイント!!


俺は彼女の温もりを感じながら

ゆっくり瞼を閉じた。


すると、

そーっと触れる彼女の指先。

俺の髪を優しく撫でる彼女の手。

薄ら開けた瞼の隙間から

聖女のように微笑む彼女の表情に

幸せなひとときが訪れて……。


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