家元の寵愛≪壱≫


いつもみたいに奪い去るような強引さがなくて

心のどこかで淋しさを感じてしまう私がいる。


とても優しくて嬉しいのに何故だかは解らない。


だけど彼には、これ以上無いほどに求めて貰いたいから……。


「隼斗さん……」


私は目を瞑ったまま、彼のジャケットをギュッと握りしめた。

すると、


「ったく、誘ったのはゆのだからな?」

「ふぇっ?さ、誘ってなんていませんよ/////」


彼にはバレバレの見え透いた嘘。

だって、今、私……完全に彼を煽ってる。


でも、それが堪らなく嬉しくて……。



「……今日くらいは優しくしてやろうと思ったのに」

「ふぇっんッ!!//////」


彼の言葉に驚いた瞬間、

いつもみたいに強引に唇を奪われた。



けれど、それは……彼の『愛』が注がれる

―――――給愛チャージの合図



空の愛ゲージを満タンにしようと彼なりの愛情表現で

溢れんばかりの極上の愛を注いでくれる。



だからね、たまには私も彼の愛ゲージに給愛しないと!!




「隼斗さんッ/////」

「んッ?!////ちょっ、おいッ……んんんっ!!/////」



~FIN~



< 449 / 450 >

この作品をシェア

pagetop