年下の彼氏
年下の彼氏

―愛奈side―

「愛奈、一緒、帰ろ!」

「あっ、空くん!」


私、岸本愛奈は1つ年下の中2の久保空くんとお付き合いさせて頂いてる。

そして今日は空くんが放課後、私の教室まで迎えに来てくれたのだ。
たまたま空くんの部活がなかったからだ。


「空くん、いつもありがとう。」

「全然平気!だって俺、愛奈の事大好きだから!」


ニカッと歯を見せて笑う空くんに胸がドキドキする。
そんな台詞をサラッと言われたら誰でも心臓ドキドキだよ。
なんて思いながら下駄箱で靴に履き替え校門を出た。

空くんから握られた手が温かい。
後ろからはグラウンドで部活をしてる騒ぎ声などが聞こえてくる。


「今日、部活が休みでラッキーだったし!」

「そうだね。」


空くんはサッカー部に入っていてとても強いらしい。
実際にサッカーをしている空くんを見た事はないけど噂で聞いている。
そして私は帰宅部で、とても楽だ。
本当、部活をしている空くんを尊敬しちゃうよ。
部活って大変そうだもん。


「愛奈、空くんじゃなくて空で良いから!」


この台詞、付き合ってから何度も言われたと思う。
だけど私は、どうやら“空くん”の方が呼びやすいらしい。


「空くんの方が呼びやすいから。空くんって呼ぶよ。」

「そっか、でも・・・いつかは呼び捨てで呼んでな!」

「うん。」

「あっ、そういえば愛奈、日曜日は暇?」


空くんはふと思い出したかのように空くんが問いかけてきた。


「日曜は暇だよ・・・!」


たいして休日に特別な用事がない私はOKをした。
それに最初から断る気なんかなかったけどね。
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