年下の彼氏
えっ、ちょっと待って。
・・・遅刻?
不思議に思い私は1階に降りて掃除中のお母さんに言った。


「お母さん、今日は土曜日だよ・・・。」

「え、あら本当。ゴメンね。まだ寝てていいわよ。」


そんなお母さんのドジっぷりを見せられて二度寝なんて出来る訳がなく、私の目はパッチリだ。
もう、お母さんったらしっかりしてよ。

-そして日曜日のデート当日になった。
少し気合を入れて普段はしない朝風呂に入ったりオシャレにいつも以上に気合を入れたりした。
待ち合わせ時間まで余裕だと思っていたが、ヘアアイロンをした後には、12時半になっていた。

もうすぐ待ち合わせの1時だ。
早く行かなきゃ!
焦ってた私は急いで公園に向かった。

公園に建っている大きな塔の様な時計を見ると時刻は、少しだけ1時を過ぎていた。
でも公園を見渡しても肝心な空くんがいない。
いつも待ち合わせの時には早めに来る空くんだったから心配になり携帯を取り出して電話をして見た。


~~♪

『はーい?』


私は電話から聞こえた声に声が出なくなるほど驚いた。
電話に出ている人は明らかに空くんじゃない。
それに男の声ではなく、完ペキに女の声だった。


「あの、間違えました!ごめんなさい。」


間違えて誰かに電話がかかってしまったんだと思い電話を切ろうとした。
その時-


『あー、待って待って!』


女の人が大声で電話を切ろうとする私を止めた。


「はい・・・?」

『岸本愛奈ちゃんって子でしょー?』



咄嗟に聞かれたものだから私は驚いたに決まってる。
何で、私の名前を知ってるんだろう。
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